今更の話題ですが、司法書士試験が新型コロナウイルスの影響で延期されましたね。いつもは筆記試験が7月初旬なのに対し今年は9月27日予定になったようです。改正民法への対応や期日延期で試験に挑まれる方に対しては本当に気の毒に思います。

せめて次の期日には予定どおり行うことができればいいのですが・・・。

受験者数の減少

受験者数に関しては年々減少の一途をたどっていますね。

資格ブームだとか過払いバブルが終わってピーク過ぎたんですかね。

コロナ不況で手堅く資格商売、とそれだけで安直にGoする時代でもないでしょうから今後もそんなに増えないんでしょうね。

しかし・・・

法科大学院を救済するためなのか、「新司法書士試験」が検討されているとの話題がありまして、いくら人数減でもこれはやめてほしいですね。弁護士の現状を考えると数を増やした業界は資格者が飽和状態になるのは目に見えてわかるし、新試験合格者が登記法みたいな尖った分野に関して地獄の試験突破組に劣らないほどの能力が担保されているのか微妙です。

そこまで能力あるんなら普通に今の試験でも合格するだろ、とも言えます。

自分の場合

僕は試験戦績として5戦1勝でようやく合格しました。

なんか要領悪かったんでしょうか、受かる人は3回目くらいで受かるとは言われますね。

  • 平成23年度 記述足切り
  • 平成24年度 総合点超え記述足切り(これは相当堪えました)
  • 平成25年度 記述足切り
  • 平成26年度 記述足切り
  • 平成27年度 合格

とまあ、こんな感じで択一問題、特に午前の部(憲法、民法、刑法、会社法)はほぼ無敵でしたが、記述で毎回落ちましたね。午前の択一は平成24年度時点で35問中34問正解までしたのですが、どうも毎年記述式問題で地雷を踏む様式美になってました。

独学でやってたので「独学は記述式無理なのか」とも思ったりしましたが、正社員で働きながら試験を毎年受けていたので、気長に受けていました。

よく「独学は無理」だとか「仕事やめなきゃ受からん」という人がいますが、あれはデマです。僕以外にもそういう人はいました。

結局最後は運の要素が強いかな、とは思います。

受かるやつは初回で受かっちゃう、よくわからん試験です。

受かった時の作戦

僕は割と試験運が無い方だと自覚しています。なので戦略を練って合格に至りました。僕と同じように記述で毎回コケるような人は参考にしてください。

まず、午前択一は一番時間をかけられるボーナスタイムです。ここで択一足切り基準点プラス3問くらいは上乗せする気持ちでやってました。最高で34/35、合格年度は33/35の正答率で午前の部はだいぶ力を注ぎました。

肝心の午後です。択一は後回し。記述式を「絶対に地雷を踏まない」という気概を持って2時間30分ほど時間をかけました。実際に大きな地雷を踏むことなく地雷原を抜けられました。

残るは午後択一ですが、1問1分もかかっていません。午後択一は主に理論的な内容ではなく手続的な内容で単純暗記科目ばかりだったのでサッサと解きました。あまりにも急いで解いたので、自己採点のためのマークシートのメモ(解き終わった後に書きました)がマークズレしていて自己採点時は落ちたかと思いましたが基準点プラス1か2くらいで通ってました。助かりました。

まあこんな博打みたいなやり方を年1回の試験で採用するのが正解かと聞かれると怪しいのですが、受験者の皆さんは固定観念を取り払って客観的な自己分析に基づいた作戦を実行していただければいいのかなと思います。

少なくとも通常の順番通りに問題を解くのが必ずしも最適解なわけないですから。

受験までの準備

9月予定の試験なので8月の今は直前期でしょうか。そもそも当初の試験予定が7月でしょうから賢明な受験者の皆さんなら既に一通りの勉強は終わっている頃でしょう。

ここからは「本番の戦略を決める」「弱点を補完する」この二つが重要でしょう。本番の戦略は上にもあるように客観的な自己分析から導けます。弱点の保管は、「その戦略の実行力を補うこと」と「すべての守備範囲をカバーすること」です。

その戦略の実行力を補うというのは、例えば択一を最速で解く作戦なら択一の補強を行いマークシートを迷わないレベルまで上げるがテーマになります。

当然、損切りというか捨て問の判断も重要になってくるので模試本とかで練習、補強することになります。予備校に通っていらっしゃる方は模試や答練ですかね、そういうのを大いに利用するタイミングですね。

すべての守備範囲をカバーする、それは主に記述式です。

記述式は予想だにしない問題を出されて詰むパターンがあります。僕の場合は平成24年だったか、忘れましたけど有限会社から株式会社に変わる登記がありました。

・・・ええ、よくわからん内容を記載して見事に散りましたとも。

仮にマイナー論点が出されても無策で立ち向かわないような準備が必要です。よってマイナー論点の、せめて基本的な形式は覚えておくといいでしょう。僕は信託登記まで想定していました。結局本番では使いませんでしたけど、万が一出題された場合は受験者同士で差をつけられます。

直前中の直前

本当の直前にはずっと自作のノートを読んでました。

よく会場前で予備校が配ってる直前チェックみたいなのは今更感でした。

ついでに言えば合格した年度はほとんどノート読んでばっかりです。

この試験はやはりずっと勉強してきた人が有利です。ノートもそうですが、受験生の皆さんは今まで蓄積してきたリソースをフルに生かして勝利をつかみ取りましょう!